「 ・・・ ってか、つまり、
『 この世の中には、お金よりももっと大事なものがある。』
なんてことを、したり顔でいう大金持ちとか、
『 外見なんか、どうでもいいですよ。人間は。』
なんてことを抜かす絶世の美女とか、
『 足の速さなんか、人生では大したことは無い。』
なんて、得意そうにいう百メートルの金メダリストみたいな。
そんな、いやらしい偽善野郎だったわけで。
つまり、俺は。」
なんか、俺は、自分の言葉に打ちのめされて、
ほんのちょっと、涙ぐんでしまった。
「 ボーイズ・ビイ・アンビシャス 」 by 東 直己