『 奥野は、驚くかもしれないが、
私は、こういうことを、一切やらないのだ。
全ての男が、浮気をするわけではない。
全ての役人が、賄賂を、受け取るわけでもない。
心付けを、絶対に受け取らない医者もいる。
断固 、八百長を拒否する相撲取りも、いるだろう。
私は、そういう人間の一人であり、
そのことを、誇りに思っている。
だが、奥野は、おそらく、そういう人間の存在を、
全く想像することができない。 』
「 悲鳴 」 東 直己
東 直己 さんは私の大好きな作家で、彼の作品は、ほとんど
読破しています。
「 フリージア 」 「 残光 」は、最上級のエンターテイメントです。
是非、読んでみてください。