・・・ほんとうに、しあわせというものはいい!
彼女が味わってきたような不幸はもう二度とごめんだ。
学校を中途でやめて、喫茶店やアル・サロを
転々としたり、《 はだか踊り 》 のテストを
受けたりするのはごめんだ。
支配人のごきげんをとり結んだり
淫売とおなじに見られたり・・・
それからもっといやなことの連続を
がまんしながら生きていくのは、二度とごめんだ。
ほんとうに、人間は、
しあわせであればあるほどよい。
『 弁護側の証人 』 by 小泉 喜美子