快晴です。
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[ 祈りの幕が下りる時 ] by 東野圭吾
以前、ある患者さんから聞いたことがあるんです。
その人は、自分が助からないことはわかっておられました。
でも、ちっとも悲観的ではないんです。
むしろ、あの世に行くことを楽しみにしている様子でした。
どうしてだと思います?
加賀は無言で首をふった。
彼の顔を見つめて登紀子は続けた。
その方には、お子さんがいました。
子供達の今後の人生を、あの世から眺められると思うと、
楽しくて仕方がない。
そうおっしゃったんです。
肉体なんて、失なってもいいって。
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