2012.10.17
戸田には、もう迷いはなかった。
拓人に、手首を切られてみて、
まな汗が、にじみでるほどの不安を感じた。
つまり、
おれは、我が子をうしなうのかと思った時に、
決意が固まったのだ。
拓人のためなら、
持っているもの全てを、捨てたっていいと。
『 冬至祭 』 by 清水 義範