思春期というものが、いかに大切な時代であるのか
に、思いを致すとき
中学での受験勉強に、強い異を唱えたくなる。
思春期には、
美しく品があって楽しいものに、触れなくてはならない。
優れた小説や音楽や絵画などの
心に滋養を養うものに触れ、
少年らしい冒険に時を忘れ、
花のような少女に片思いをし・・・。
そのような一生に一度あるだけの、神秘的な年代を
自分たちが扱いやすい生徒だけを良しとする
クソ教師の作った試験を解くだけの勉強で
浪費させてはならない。
それは、百害あって一利なしだ・・・。
「 天の夜曲 」 by 宮本 輝