R.3.12月22日(水)
快晴です。
豊田市 漢方薬
❮ 津市の医師の話 ❯
多くの人が自殺している。
自らの手でこの世を去った人たちを思うとき、
病気でこの世を去らざるを得なかった患者さんたちのことを思い出す。
[ 死んだらあかん ]と、小学三年と五年の男の子が、
泣き叫ぶのを聞きながら逝った35歳の母親。
死ぬのは怖くないが、障害のある子のことだけが気がかりと言った
42歳の母親。
20年間も取り組んできた古代史の翻訳を、
完成間近に止められた54歳の男性、などなど、
もし、この人たちが自殺しようとする人たちに会えたら、
きっとこう言うだろうと思う。
[ 命を捨てるぐらいなら、私に下さい。
あなたの苦しみや悩みも何もかも付けて下さっても構いませんから、
私は生きたいのです。]
もとより、自殺した方々の深い悩みは理解できない。
だが、亡くなった私の患者さんたちには、
次のことを確信をもって言える。
激痛の中にありながらも、もし自殺しようとする人が救なわれるなら、
その方の心の苦しさを譲り受けることに、承諾して下さるに違いない。
死を受け入れた彼らは、それほど優しかった。
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