『 ぼくの依頼人は、普通の労働者で、
たまたま大金を手にしただけだ。』
『 大金を? どうやって?』
『 宝クジで、当てたんだ。』
『 冗談でしょう。』
『 本当だ。』
『 あなた、本当に、宝クジで大金を当てた人を知っているの?
あの抽選の儀式は、一般大衆を喜ばせるためだけのもので、
現実に当選する番号なんて、ないと思っていたわ。
古代ローマの血なまぐさい剣闘士の試合と同じで、
;民衆に食料と娯楽を提供する;
政策の一環かと、思ってた。』
「 弁護人 」 by スティーブ・マルティ二