R.6.7月24日(水)
快晴です。
豊田市 漢方薬
< 新月譚 > by 貫井 徳郎
涙が出そうなほど嬉しかった。
木之内は、わたしという存在をすべて肯定しようとしてくれているのだ。
そんな人は、親以外にいなかった。
人間は、誰かに認められることが大事なのだと初めて知った。
認められることで生きていく活力が湧く。
自分にも取り柄があるのだと、自己否定の泥沼から抜け出せる。
木之内は、わたしを肯定してくれた。
わたしという存在に執着してくれた。
わたしが最も必要としていた全面的肯定。
それを与えてくれた木之内には、いくら感謝をしても足りない。
たとえ明日、この関係が終わったとしても、
わたしは、一生感謝し続けると心に誓った。
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